詳しく解説します。
質問した相手が沈黙した時は
結論から言うと「相手が答えるまで待つ」ことです。
相手に質問したら、相手が何か意見や情報を発してくれるまで待つ。
これが質問するときの大事なテクニックです。
相手が答える前に話してしまう人が多い
質問したら相手が黙ってしまった。その沈黙が怖くて、話して間を埋めようとする。それでも相手が答えてくれないのでさらに自分が話して…
こんな経験ありませんか?
大抵の場合、話せど話せど会話が弾まず、失敗します。
相手はどう答えるか思考している
なぜ相手が答える前に喋ってはいけないのか。それを考えるにはなぜ相手が質問に対して黙っているかを知る必要があります。
相手が黙っているのは、質問にどう答えるかを頭の中でグルグルと考えているからです。
趣味を尋ねた場合
例えば「趣味は何ですか?」と聞いた時に、「そうですね…(沈黙)」となった場合を考えてみましょう。
あなた視点だと、相手が沈黙した時
「あれ、答えにくいのかな」
「なんか変なこと聞いちゃったかな」
と思いますが、
実際、相手は
「趣味か…〇〇ってバンドが好きだけど相手が知らなかったらどうしよう…でも音楽を聞くことって言うとありきたりだし…」といった感じで、質問に対してどう答えるかを模索しています。
思考がリセットされる
ここであなたが焦って追加で言葉を発したとします。するとどうでしょう?
せっかくどう答えるか考えていた脳に新たな情報が加わり、思考がリセットされてしまうのです。
その結果、また一から悩むことになって沈黙の時間がまた長くなります。最終的に行き着く先は、思考を放棄してしまった結果の本音から遠い発言です。
すると質問の結果、距離が縮まるどころか本音で話せない関係を作り出してしまいます。嫌ですよね?
相手の思考を遮ってはいけないのです。
思考を遮るだけでなく自分の主観が入ってしまう
それにあなたが途中で喋ることは相手の思考を遮るだけでなく、相手の発言自体を曲げてしまいます。
相手が答えないことに焦るあまり、「〇〇ってこうですよね?」と自分の主観を話してしまう。
すると相手はあなたに意見を合わせた発言をしてしまうことがあります。
それを聞いたあなたは、自分の意見と一致しているので、「そうだよね!」と高揚して相手が自分に合わせたことにも気付きません。
その結果、「相手は〇〇に対してこういう意見を持っている」と間違った情報を引き出すことになってしまいます。
もちろん自分の意見をとっかかりにして、相手に何か喋って欲しいという気持ちはわかります。ですが手段としては×です。
相手が答えるまでは、新たな情報を相手の脳に入れない。ただ待ちましょう。
なぜ人は質問に沈黙するのか
さらに沈黙への理解を深めるために、沈黙を分類してみましょう。
①答える内容が決まっておらず「どう答えるか」迷っている
この沈黙は「内容で悩んでいる」点にポイントがあります。「質問してきた人との関係性」「この場の雰囲気」「自分をどう見せるか」など様々なことを考えて、どの答えを出すか悩んでいます。
そして内向型に多い傾向があります。「とりあえずコミュニケーションを取るために何か喋ろう」と意識が働く外向型とは対照的です。
②答える内容は決まっているけど「どう答えるか」良い言葉を探している
この沈黙は「言葉で悩んでいる」点にポイントがあります。答えることはできるけれど、簡潔に分かりやすく相手に伝えるにはどの言葉を使うべきか考えている沈黙です。
そして読書家など普段から多くの言葉に触れている人に多い傾向があります。自分の考えている内容を表せる言葉を沢山知ってるため、どれが最も適切化悩んでいるのです。
沈黙にはこの2パターンありますが、どちらも「どう答えるか」に迷っている点は共通しています。
そして解決策はいずれも待つことです。
相手が答える準備ができるまで待ちましょう。
じゃあずっと待つのか
「相手が答えるまで待つ方がいいのは分かった。
でもずっと相手が答えてくれなかったらどうするんだ。」
もっともです。
その場合、10秒待って答えが全くなければ質問を言い換えましょう。
なぜか。
10秒考えて答えられないなら、その質問について考えるべきことが多すぎて脳の処理が追いついていないということです。
「今のこの人との関係性的に〇〇は言えないな」「質問の意図はこれで合っているのかな」「この発言はこの場に適しているのかな」…など相手は考えすぎているのです。
その場合は、相手が答えるのを簡単にしてあげましょう。ポイントは「質問の意図を明確に」「より具体的に」質問を変換することです。
趣味を尋ねた場合(再)
例えば先ほどの「趣味は何ですか?」という質問だと相手は「趣味ってどのレベルの?」「自分だけがしているような特殊なものを求めてるのかな」「相手はこれ知ってるかな」などと思考の余地がたくさんあります。
10秒経って答えが出てこないようなら例えば
「土日の昼間とか予定が無いとき何してます?家にいる時とか。」
と言い換えてみましょう。
そしたら相手は「土日に」「家で」「何をしているか」を考えればいいので、すぐに「ゲームとかしてますね」や「家にはいなくて外に買い物とか行きますね」など、とても答えやすくなります。
10秒待って相手から答えが出てこなかったら、質問をより答えやすくする。これ、使えるテクニックです。
ですが最低10秒は待ちましょう。待ちきれずにすぐ質問を変換するのはNGです。
質問の変換であれ、相手の思考を遮ることになるのは変わらないからです。
10秒は耐えましょう。
質問力=沈黙力
いかがだったでしょうか。
「あの人と全然会話が続かない…」「自分ばかりいつも喋ってしまう…」と悩んでいる人は是非試してみてください。
最後に。
僕も初めは沈黙が怖かったです。今でもまだ怖いです。
会話が盛り上がらないと、「自分のこと嫌いなのかな」とか「自分は盛り上げ下手なのかな」とか考えてしまいますよね。
ですが決してあなたが嫌いなわけでも、あなたが盛り上げられていないわけでもありません。相手はただ、あなたに自分をちゃんと分かってほしいと思っているだけです。
沈黙を恐れず相手の答えを待ちましょう。
無理に喋らない。そうすれば徐々に相手との距離が縮まるはずです。
あなたが沈黙上手になることを応援しています!
最後までご覧いただきありがとうございました。
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