こんにちは!
僕は新卒エンジニアで、個人投資家でもあります。
そんな僕が投資の勉強のため、
「バカでも稼げる「米国株」高配当投資」を読んだのでレビューします!
結論を先にお伝えすると、
・バフェット太郎さんと同じように米国株高配当投資ができる
・インデックスファンドに勝てる(かもしれない)方法が分かる
・内容にブロガーならではの切れ味がある
一方で
というデメリットがあると感じました!
どんな本?
一言で表すなら『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』は
インデックスファンドに勝てる(かもしれない)方法を紹介している本です。
著者はブロガー・YouTuberのバフェット太郎さんで
みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
僕自身もバフェット太郎さんのYouTubeチャンネルはチェックしていまして、
世界経済や有名投資家の動きなどの投資トピックが、
素敵なアニメーションと爽やかな声で解説されており、
とても勉強になるチャンネルです。
そんなバフェット太郎さんが書いたのが『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』。
バフェット太郎さんの3つの主張
『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』で語られている主張は大きく3つ。
①米国株投資は死ぬほどカンタンだ
②米国株投資が最強すぎる
③米国株投資で高配当マネーマシンをつくれ
そしてこの本の通り実践すれば
インデックスファンドに勝つことができる(かもしれない)
と強く書かれています。
※ちなみにインデックスファンドとは指数に連動する投資信託のこと。
かんたんにいえば「世界の経済は右肩上がりだから、それに連動して資産を増やすよ」というとてもシンプルな商品です。
そして大切なのが「過去30年間でこのインデックスファンドに勝つことのできたアクティブファンドは1%しかない」というデータです。
そのため、投資の世界ではインデックスファンドこそが投資の最適解として知られています。
日本では「楽天・全米株式インデックスファンド」や「 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」がこれに当たります。
そんな投資の最適解に挑戦状をたたきつける本と言えるでしょう。
インデックスに勝てる投資法とは?
バフェット太郎さんが実践する投資法はざっくり説明すると
・米国の配当優良株(マネーマシン)に投資する
・配当金は再投資してさらに株を買い増す
・さらに配当金が増えて(以下繰り返し)
という方法。
そして具体的に買うべき銘柄、買い方、心構えなど、バフェット太郎さんが実践している投資術を惜しみなく公開してくれていますので、

投資の最適解に勝てる方法を知りたいんだ!
という方にはおススメできる本です。
ただですね。。。
見逃せない大きな2つの落とし穴
投資の最適解に勝てる方法を知りたいという方におススメと書きましたが、
注意してほしい、大きな落とし穴が2つあります。
それは
①バフェット太郎さんの投資法は難易度が高い
②実際はインデックスファンドに勝てていない
という2つの点です。
①バフェット太郎さんの投資法は難易度が高い
「バカでも稼げる」といううたい文句がついていますが
客観的にみて上級者向けの投資法です。
なぜならたくさんの落とし穴があるから。
落とし穴をざっと書き出すと
・長期的に配当を続けてくれる銘柄選びはむずかしい(技術的難易度)
・永遠に続く企業はないので、どこかで銘柄を入れ替える必要がある(タイミング的難易度)
・バリュー株といわれる老舗企業に投資するため、基本的に株価自体は下がっていく。つまり、どんどん含み損が大きくなる株を手動で買い続けなければならない(感情的難易度)
・分散が効かないので、1つの企業の影響で大損失をうける可能性がある(リスク難易度)
これだけみても、「バカでも稼げる」投資法には該当しません。
ほんとうに初心者ができて王道の投資は
インデックスファンドを毎月コツコツ積み立てることに他なりません。

②実際はインデックスファンドに勝てていない
インデックスファンドに勝てるかもしれないというのが
この『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』の最大の売りでした。
では実際今までの成績はどうなのか?
バフェット太郎さんは丁寧にもブログに成績をのせてくれています。

そうなんです。
インデックスファンドに大きく負けているんですよね。
バフェット太郎さんの投資法の一番の強みは実は「下げ市場」で発揮されます。
インデックスファンドは市場が暴落し、低迷すると回復にしばらくかかります。
一方でバフェット太郎さんの実践する高配当株投資であれば、不況でも老舗企業が変わらず配当金を出してくれることで、資産が元に戻るのが早くその分良い成績を上げられる可能性があるんですよね。
ですが今回のコロナショックは比較的すぐに株価が戻ったことや
GAFAMなどのIT大企業の急成長の恩恵にあずかれていないことなどから
バフェット太郎さんのポートフォリオは大きく負けてしまっています。
結果としてバカでも稼げる「米国株」高配当投資は、
①インデックスファンドよりも難しく
②インデックスファンドよりも成績の悪い
投資法を紹介していることになってしまいます。
悲しいですがこれが客観的なデータです。
ですが、僕はだからといって全く読む価値がないとは思えません。
大事なのはここから何を学ぶか、です。
どんな人におススメ?
僕はこの『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』を投資を勉強する全ての方におススメできます。
なぜなら読むことで、自分の投資の選択肢を増やすことができるからです。
知識こそが攻める力。守る力。
たくさんの投資家がいると思いますが、どんな人にも知識の偏りがあるはずです。
たとえば、現状インデックスファンドが一番効率的なだけであって、
全ての人にとって最適な投資法だとは思っていません。
人によって資産額も、目的も、リスク許容度もぜんぜんちがいます。
また、何が起きても自分の資産は自分しか守れません。
インデックスファンドが最適解だと言われているからといって
他の投資法を知らずにインデックスファンドを買い続けるのはかなり危険な「依存」状態です。
そういう何かに依存した状態というのは、もろく、騙されやすく、とても危険です。
依存からの脱出
何かからの依存状態から抜け出すには、すこしずつ勉強し、実践して経験値をためていき自分の投資スタイルをつくっていくしかありません。
そのためには高配当株投資、金などのコモディティ投資、新興国株投資、仮想通貨投資…
さまざまな選択肢を持つことが不可欠です。
バフェット太郎さんの『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』は
たしかにインデックスファンドに負けてしまっています。
ですが、高配当株投資という投資法は強力な武器になります。
高配当株投資がマッチする人もいれば
一部の資産を高配当株投資に振り分けるとうまくいく人もいる。
人それぞれです。
ですから一つの教材として
高配当株投資の勉強をしたい人
インデックスファンドの購入以外の選択肢を知りたい人
個別銘柄(とくにバリュー株)にも挑戦したい人
にはとても勉強になる本だと思いました。
↑個別株の解説なんかもしっかりなされています
ブロガーならではの切れ味の鋭さも
また、他に『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』を読んで僕が良かったと感じたのは、
「過去の個人投資家の末路」や「ダメ投資家の行動」についての章です。
僕はまだ20代で投資家の歴史をまるで知りません。
どんなブームがあったのか、またブームに興じた人がどうなったのか
リアルタイムで経験していません。
ですがバフェット太郎さんはさすがの投資歴で、
バイオ株に熱狂した時代に存在した失敗した投資家の話や
GAFAM株が上昇し始めた頃の様子を、
ブロガーならではの切れ味で書かれています。
こういう情報はお行儀のよい本ではなかなか読めないですから、
温故知新という意味で、とても勉強になりました。
『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』を含め、
いろんな意見の投資の本を読んで知識を増やすことこそが投資の最適解なのではないでしょうか。
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