【感想】父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え【投資するならこれ一本】

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こんにちは!

僕は新卒エンジニアで、個人投資家でもあります。

そんな僕が投資の勉強のため、

「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」を読んだのでレビューします!

結論を先にお伝えすると、

投資の本として僕はおススメしません。

理由は

この本の実践する投資ではほんとうの投資力が身に付かないから。

むしろ

・むずかしい投資のことなんて考えたくない。
・賢い人が考えた答えだけを知りたい。

という方にはおススメできる本です。

さっそくいきましょう。

どんな本なの?

『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』は、

一言で表すと

投資先は「バンガード・トータル・ストック・インデックスファンド」だけでいい

と言いきった本です。

「バンガード・トータル・ストック・インデックスファンド」とは

アメリカ市場全体、つまりアメリカ市場で株が取り引きされている

全3500社に投資するファンドのこと。

日本では

「楽天・全米株式インデックス・ファンド」

がこれに当たり、

楽天証券やSBI証券で購入できます。

※ちなみに「eMAXIS SlIM米国株式(S&P500)」もほぼ同じ商品となります。違いとしては、投資先がやや異なり、

eMAXIS SlIM米国株式(S&P500):アメリカ市場を代表する500社

楽天・全米株式インデックス・ファンド:アメリカ市場の全約3500社

が投資対象となってます。

ただ、どちらも「加重平均」というシステムが採用されており、大型株の比率は高く、小型株の比率は低く設定されています。

3500社のうちほとんどは500社で占められており、ぶっちゃけ大きな違いはありません(むずかしくてすみません)。

買うなら好きな方を選んで大丈夫です。

この本では

「バンガード・トータル・ストック・インデックスファンド」に

投資することだけが投資の最適解だと断言しています。

たった一つのファンドにだけ投資すればいいなんて、ほんとうなんでしょうか?

「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」では

その疑問を解決すべく理由が以下の通り解説されています。

簡単に内容を要約しますと、

まず

・経済は右肩上がりである

・市場はだれにも予測できない

・ヒトは安く買って高く売るという合理的な判断ができない

ということ。

そしてインデックスファンドは

・過去15年で82%のアクティブファンドに勝った

・過去30年で99%のアクティブファンドに勝った

というデータがあること。

他にもたくさんのデータを示しながら、

市場を見て株をこねくり回す必要なんてなく、

たった一つのファンドを淡々と買いつづけるだけで、

ほとんどの投資家に勝つことができることが示されてます。

たしかに理由もデータに基づき合理的で、

この投資法が正しいのも間違いないでしょう。

実際に僕も楽天・全米株式インデックスファンドを積み立てているのは事実です。

ですが、僕はこの極端な投資術は僕らが生きる長い人生を考えるとおススメできないと思いました。

なぜこの本をおススメしないか?

それは

・依存してしまうことの危うさ
・感情を無視しすぎている

この2点です。

反論①依存してしまう

「バンガード・トータル・ストック・インデックスファンド」のみに投資するという手法はたしかに最適解でしょう。

ですが、

「インデックスファンドへの投資する能力しかない」という危うさがあります。

金融商品はたくさんあります。

株、債券、不動産、金、ETF、ビットコイン…

もしインデックスファンドにしか投資をしなければ、

ずっと商品の知識もつかず、

わけもわからないまま、一つの商品を買い続けることになります。

これ、かなり危険ですよね。

知識がない投資は「依存」を招きます。

この本がおススメしたからインデックスファンドだけでいいんだ

インフルエンサーのAさんが言うから〇〇株を買おう

ビットコインが流行ってるから自分も買ってみよう

全て「依存」状態です。

すると、知識が無いからいつまでも不安が消えません。

資産が増えてくるとなおのこと運用が正しいのか不安が増えます。

そして「お金のプロ」を名乗る存在や、ぼったくり商品に必ず騙され資産を失います

投資の知識は、投資をし、比較することで身に付きます。

・株と金は、こんなにも値動きが違うんだ
・ETFと個別株は、こんなにも値動きが違うんだ

資産を守る力は、資産運用にトライして勉強した人にしか身に付きません。

自分の身を守るためにも、投資の勉強はすこしずつ進めるべきです。

※日本人はつい正解を探そうとする癖があると思います。(もちろん僕を含め)

ですが、その正解は失敗を重ねてきたからこそ正解になるんですよね。

「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」の著者の方だって

本を出すくらい投資に詳しいわけです。

投資のプロだからこそインデックスファンドだけでいいという結論に自信をもって自分の資金をつっこめる。

自分の頭で考えて、自分で選択することをやめたら、それはただの奴隷だと僕は思います。

※いろんな投資を経験し、最終的にインデックスファンドを選ぶのは正しいと思います。

すると、インデックスファンドの素晴らしさが分かり、どんな暴落がきてもどっしりと構えられるでしょう。

反論②感情を無視しすぎている

投資は感情ではなく客観的なデータですべき。

これこそが投資とギャンブルを分ける大きなポイントです。

ですが、この本ではあまりに感情を無視しすぎていると思いました。

たとえばこの本では「ドルコスト平均法」を否定しています。

ここがかなり痛いところだと感じました。

「ドルコスト平均法」とは、

毎月一定額を積み立てて投資をすることで、

・株が安いときにはたくさん買えて

・株が高いときにはあまり買わず

長期的に合理的な投資ができるというものです。

投資の世界では、手法の一つとしてとても有効だと言われています。

その「ドルコスト平均法」をどうして否定するのか?

それは

「経済は右肩上がりなんだから、よほど高いときでもない限り一括で買っちゃうのが一番いい買い物でしょ?」

というなんとも暴論。

これ、たしかに資産を最大化するには合理的ではあるんですよ。

ただ、実践するのはかなり危険です。

例えば、11月に資産の全てを投資に回したとします。

そして、12月に大暴落が来て株価が20%ダウンしたらどうなるか。

一瞬で資産が80%になるわけです。

100万円が80万円ですよ?

とても常人には耐えられません。

たしかに、こういう一時的な暴落もいずれもとに戻り、資産も100万円に戻るでしょう。

ですが、それがいつなのか分からないんです。

1年で戻ることもあれば、5年かかるかもしれない。

そんな中、5年間の含み損に投資初心者が耐えられますか?という話。

お金とは単なる数字ではありません。

毎日出社して頑張って貯めた大事なお金です。

そんな大事なお金を失ったら、

たとえ20%の暴落でなくたった1%下がっただけでも激しく動揺するはずです。

投資とは感情との闘いです。

全く感情を動かさず、資産を最大化できる人はおそらくいないでしょう。

そのことをこの本ではあまりに無視しすぎており

現実的ではないと感じました。

どんな人におススメ?

「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」は

僕はほとんどの人におススメできません。

(著者の方申し訳ありません。)

唯一おススメできる人がいるとすれば、

・むずかしい投資のことなんて考えたくない

・賢い人が考えた答えだけ知りたい

・感情を全部抜きにして投資できる

という方だけでしょうか。

ぼくは多くの人が

お金、投資の話に苦手意識があるだけで、

ほんとうは学びたいと思っていると信じています。

新しいことを学ぶのって楽しいですからね。

ですから、僕はもっと投資の勉強にぴったりな本を読むことをおススメします。

下の記事などで紹介しています。

僕と一緒に投資の勉強をしていきましょう!

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※フォローしますが

「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」の全てがよくなかったわけでは全くありません。

・支出を減らすこと
・残りを投資すること
・借金をしないこと

といったマネーリテラシーの基本はしっかりと書かれていました。

ただ、それを学ぶなら他の本でもいいな…という感じです。

また、僕は投資の本を多読するなかで、この本があまりよくないなと結論づけました。

他の本と比較できたという意味でも読んだ意味は大きかったと思います。

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