【唯一の鉄ETF】SLXは高コスト×価格連動低のダメETF。もっといい投資法がある!

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こんにちは。
投資家エンジニアです。
鉄の価格が7年ぶりに最高値を更新したとのことで、コソコソ投資することにしました。
鉄は重要な金属で、鋼に加工され、私たちの生活のあらゆるものに使われており、この先も需要は増加し続けることが期待されます。
【この記事は2020年12月12日現在の情報です。】

唯一の鉄ETF【SLX】とは

鉄の米国ETFで日本の私たちが買えるのは、ヴァンエック・ベクトル・鉄鋼ETF(SLX)のみです。
SLXは1955年にアメリカで創業したヴァン・エック・アソシエーツ・コーポレーションによって運営されている「素材セクターETF」です。
鉄鋼製品を扱う企業や鉄鉱石採掘企業の株を集めたパック商品というイメージですね。

【SLX】の基本情報

構成銘柄は以下の通りです。
VALE:US ヴァーレ 10.96
TX:US テルニウム 9.06
RIO:US リオ・ティント 8.76
CLF:US クリーブランド・クリフス 6.88
SID:US コンパニア・シデルルジカ・ナシオナル 5.72
MT:US アルセロール・ミタル 5.59
TS:US テナリス 5.4
PKX:US ポスコ 5.04
VEDL:US ヴェダンタ 4.52
WOR:US ワージントン・インダストリーズ 4.38

 

金ETFと比較

「SLX」を金の代表的なETF「GLD」と「GLDM」と比較してみました。
シンボル ブランド 資産総額 経費率 1年リターン 3年リターン 5年リターン
SLX VanEck $6.7B 0.56% 20.59% 49.51% 20.69%
GLD SPDR $69.6B 0.40% 24.16% 13.23% 10.91%
GLDM SPDR $3.6B 0.18% 24.46%
比較すると経費率=保有コストが高いことが分かります。
100万円分保有していたら毎年5600円引かれる計算です。一方で金ETF「GLDM」の場合、1800円で済みます。
これはSLXが唯一の鉄ETFであり、GLDMのように後発でコストを下げたETFが存在していないことに起因します。
金ETFでもっとも取引の多い「GLD」が経費率0.40%とそれほど低くないのを見ても、鉄ETF「SLX」が特別高いわけではありません。
ただ「GLD」や「SLX」は短期投資向けで「GLDM」は長期投資・長期保有向けという役割であり、鉄ETFには長期保有に適したETFがないんですね。
また、「SLX」は鉄価格との連動がやや低いです。これから鉄の価格が上がることに期待して投資するなら、SLXはやや不適格と言わざるをえません。

鉄ETF【SLX】の購入方法

楽天証券で購入できます。
代表的なETFはほとんど購入できる楽天証券はやはり優秀ですね。僕自身も楽天証券を使っています。

鉄はETFよりも個別株投資

経費率が高く、指数との連動率も低いETFは投資先としてやや不適格です。
ETFのようにコストがかからず、鉄の価格に連動するのは「鉄鉱石採掘会社」の個別株です。

鉄鉱石生産量ランキング(企業)

1.リオ・ティント 3.3億トン
2.ヴァーレ 3億トン
3.BHPグループ 2.7億トン
4.FMG 1.7億トン
5.NMDC 0.3億トン
<参考>
中でも上位3名柄が鉄鉱石3大メジャーで、投資先としても安心できます。
鉄ETF「SLX」にも1位のリオ・ティントや2位のヴァーレは含まれていますね。

【RIO】リオ・ティント

リオ・ティントは、ロンドン証券取引所に上場しているRio Tinto Plcとオーストラリア証券取引所に上場しているRio Tinto Limitedで構成される二元上場会社です。
いわばイギリスとオーストラリアのハイブリッド国籍企業ですね。
株価の推移は以下の通り。

【VALE】ヴァーレ

ヴァーレはブラジルの総合資源開発企業で、ブラジル国内での鉄鉱石生産を独占しています。
株価の推移は以下の通り。

【BBL】BHPグループ

BHPグループは世界で時価総額が最大の資源会社です。創業は1851年のオーストラリアの会社です。
オーストラリアは今後国としての成長が見込めることもあり、BHPグループの株を保有することはオーストラリアというに投資できるというメリットもあります。
株価の推移は以下の通り。

鉄は個別株投資しよう

グラフから鉄の需要の増加と共に、鉄鉱石採掘三大会社の個別株は安定して株価が伸びていることが分かります。
長期投資でポートフォリオに「鉄」を加えてみては。その際は保有コストのかからない【RIO】【VALE】【BBL】の個別株の購入がおススメです。一企業への集中投資のリスクを抑えるなら、3社の株を3分の1ずつ保有する方法もあります。
【RIO】【VALE】【BBL】は全て楽天証券で購入可能です。

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